カルシウムは骨を丈夫にするというのが一般的に広く考えられていると思います。しかし、カルシウムと一言で言っても骨を丈夫にする栄養素だけではありません。カルシウムが不足したとき、骨などに影響が出るだけではなく精神的にも影響が出てきてしまいます。そこでカルシウム不足における心身のトラブルや摂取方法などをご紹介いたします。

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カルシウムとは?

人の体の中にはたくさんのミネラルがありますが、その中で体重のおよそ1.5%を占めているのがカルシウムです。ミネラル類の中でも最も多い成分で、7種類ある主要ミネラルのうちの一つです。つまり体重50㎏の人なら750gがカルシウムで、そのうち99%が骨や歯を作るのに使われています。ほかは神経組織、筋肉、体液、そして血液中に含まれています。

なお骨や歯に含まれるカルシウムを貯蔵カルシウムと言い、そのほかの部分に含まれるカルシウムを機能カルシウムと言います。実はカルシウムにはほかにも生理機能の調整や心の安定機能があると言われています。よくイライラしやすい人をカルシウム不足ということがありますが、それもこれが関係しているのです。さらに血液を固めたり、高血圧を防いだりするといった作用も持っています。
代表的なカルシウムの種類を知ろう

カルシウムは、結合する元素の違いで「○○カルシウム」と名前が変わり性質や吸収率なども変わってきます。そこで、代表的なカルシウムを知っておきましょう!
乳酸カルシウム(にゅうさんカルシウム)
これは人工的に作られたカルシウムで、水に溶けやすくなっています。主にスポーツ飲料などに多く含まれています。食用品はではベーキングパウダーの原料になるほかに虫歯予防の食品などにも添加されています。他にもカットフルーツなどの食品維持や、味を抑えるために添加されていることもあります。
クエン酸カルシウム
名前の通りクエン酸と結合させたカルシウムで、高齢者や胃液の分泌が少ない人に適していると言われております。カルシウム強化のために主に使用されており、食品製造の際に助剤としても使われています。
炭酸カルシウム(たんさんカルシウム)
炭酸カルシウムは自然界のなかに主にあり、貝塚やサンゴなどに含まれているカルシウムです。天然素材で入手しやすいため、サプリメントに多く使われています。
カルシウムと他の栄養素との関係性
カルシウム×マグネシウム×リン

カルシウムと一緒によく耳にするのが「マグネシウム」です。マグネシウムはカルシウムと同じく骨や歯の構成成分となって、健康的で丈夫な骨や歯を維持する役割を持っています。マグネシウムは成人の体重で約0.005%含まれています。体重60kgの人の体内に約30gが入っています。マグネシウムは約300種以上の酵素反応に関係していて糖質や脂質のエネルギー代謝やたんぱく質の合成に関係しています。

リン自体はミネラルの中でカルシウムの次に多く存在し、カルシウムと結合することでリン酸カルシウムとなるのですが、マグネシウムも同様に体の中になくてはならないミネラルです。つまりマグネシウムとリンもカルシウムと同様に骨や歯を作るためには欠かせない、不足してはいけない栄養素です。

ところがリンとマグネシウム、さらにカルシウムいずれかが不足するとその分を補充するためにほかの栄養素が吸収されにくくなってしまうのです。リンがカルシウムの2倍を取らないように、カルシウムとマグネシウムが1.5~2:1の割合でとることが理想的と言われております。どれかを多く摂取してしまった場合、バランスをとるためしっかりとることをオススメします。
カルシウム×ビタミンD

ビタミンDもまたカルシウムと相性の良い関係性となっています。そもそもビタミンDは骨の健康のためにカルシウムのバランスを取ろうとする英要素なのですが、リンとカルシウムがスムーズに吸収されるようサポートしながら血中濃度の安定と骨と歯への栄養素定着を目指します。さらにカルシウムが逃げてしまわないように骨にため込んだり、腎臓で再度吸収されるようサポートしてくれるのです。

しかもビタミンDは骨や歯だけではなく筋肉機能をアップさせたり、粘膜の健康をつかさどるビタミンAの吸収を助けたりする働きも持っています。その結果、免疫力を向上し、ガン、糖尿病と言った病気を予防する可能性が見えてくるのです。ビタミンDの驚くべきところは、体外から摂らなくても紫外線に当たれば皮膚で合成が促されるうえに肝臓に蓄積されるということにもあります。

骨に蓄えられたカルシウムを取り出す役目がこのビタミンDです。ビタミンDが不足してしまうと子どもや成人の人にもあらゆる影響が出る可能性があります。ビタミンDの摂取量が少ないとカルシウムの運輸がうまくいかないことから血管へカルシウムがたまり、動脈硬化の危険性がある恐れがあります。しかし、取りすぎてしまった場合は血管壁や臓器などにカルシウムがたまりやすくなります。
カルシウムが不足したときに起こる症状や病気

カルシウム不足といえば、骨がもろくなり骨折などの骨の健康障害の原因が一番多く知られています。しかし、その他にもカルシウム不足が引き起こす症状や病気に高血圧・動脈硬化などもあります。自分に心当たりがないかチェックしてみましょう。
骨粗しょう症
骨粗しょう症はほとんどの人が自覚症状がなく、気が付いた時には症状がひどく悪化している状態に陥っている可能性があります。背中が丸くなったり、身長が縮んだりするといった症状では気づきません。これによりもろくなった骨は、体重が強くかかると潰れてしまうということも少なくありません。これが「圧迫骨折」です。骨粗しょう症は早期発見・早期治療が重要です。

次のような症状が代表的な症状です。思い当たる人は一度病院で相談してみてください。

1.背が縮んだように感じる。または、実際に縮んだ。
2.普段歩いている姿を見て、背中が丸くなったなどと感じたとき。
3.背中や腰などに痛みを伴い、動きがぎこちなくなってしまう。
4.いつも通りの家事や洗濯物がつらいと感じる。
高血圧
カルシウム不足になると高血圧になります。高血圧は血管が収縮するとき140mmHg以上、あるいは拡張するとき90mmHg以上に血圧が鳴ってしまう状態です。生活習慣病の一つとして知られていますが、血液が血管を通りづらくなっている状態です。

ではなぜカルシウム不足が関係しているのかというと、実は体がカルシウムが足りないと判断すると骨に蓄積されているカルシウムが血液中のカルシウムを補おうとします。ところが細胞にもカルシウムが行きわたり、血管関連筋肉に入ってしまいます。すると筋肉が収縮を起こし、血管が狭まって高血圧になってしまうのです。そして起こるのがカルシウムパラドックスという血液中のカルシウムを骨から補おうとする現象です。

動脈硬化
カルシウムパラドックスは生活習慣病の一つ、死に直結する病気の原因となる動脈硬化すら引き起こす可能性があります。これはなぜかというとカルシウムが血管内に増えることで血管の内側にコレステロールやカルシウムが付着し、そのまま石灰化してしまうからです。つまり血管壁が固まってしまい、しなやかさがない状態ですが、血行不良も引き起こしてしまうのです。

そうすると動脈硬化が引き起こされ、心筋梗塞や脳梗塞と言った病気につながりやすくなってしまいます。血管系の疾患の原因がカルシウムなんて思いもよりませんが、十分注意したいところです。
免疫力の低下
冬になると風邪やインフルエンザがはやる、しかし周りが苦しんでいてもかからない人もいる、実はこの差、カルシウムが足りているかどうかにあるかもしれません。正常な状態ならカルシウムは濃度を一定に保って情報伝達を行い、スムーズに体の免疫系統などを機能させようとします。細胞の働きが良ければ免疫力も高いと言えるでしょう。

私たちの体に備わっている免疫というのは細菌やウィルスに対してカルシウムイオンが情報を細胞に伝え、免疫抗体を作って体から追い出すように指示してくれます。ところがカルシウムが不足してしまうと細胞の内と外のカルシウム濃度が安定しないため情報伝達がうまくいきません。

そのため、カルシウム不足が慢性化してしまうと免疫反応の防御システムが上手く働かなくなり免疫力の低下、すぐに風邪をひくなどが起こります。また現代人に多いと言われている「アトピー」や「アレルギー」などの原因と言われています。
くる病
あまり聞きなれない病名かもしれませんが、カルシウム不足の子どもに見られる病気にくる病があります。くる病は石灰化障害の一つで、骨にカルシウムがしっかり定着しないために石灰化しない骨が体中に増えてしまう病気です。

以前はビタミンDの不足と言われていましたが、ビタミンDが足りないということは骨を形成するカルシウムが吸収されないという障害が引き起こされることにつながります。血液中のカルシウムが不足することで起こってしまう、カルシウム以外にもビタミンDやリンといった骨の形成に必要な栄養素が不足して起こる病気と言えるでしょう。
筋肉などの痙攣・しびれ
カルシウムは筋肉にも含まれていますが、神経伝達物質としても大切な役割を果たしています。神経および筋肉の興奮を抑える作用を持っているのですが、カルシウムが不足するとこの神経伝達がスムーズに行われず筋肉が痙攣する、しびれを起こすと言った症状に見舞われます。足がつりやすい、筋肉がぴくぴくするというのもカルシウム不足かもしれません。

特に心配なのは手の指先や唇がしびれたようになると血中カルシウムイオン濃度に変化が起こっている可能性があります。副甲状腺ホルモンとビタミンDが大きくかかわる血中のカルシウム濃度ですが、機能低下によってカルシウムが腎臓から再吸収されないという症状が起こり、筋肉のしびれや痙攣が起こることもあるのです。
精神的な障害
精神的な障害はイライラや認知症、うつ病、情緒不安定などがあります。カルシウムには脳神経の興奮を抑える作用があります。カルシウム不足になると脳への伝達がすくなくなりイライラの原因となります。
カルシウムは脳への伝達に大きくかかわっているので、カルシウム不足には注意していきましょう。
カルシウムが多く含まれている3つの食材

だいたいの日本人が一日のカルシウムの量を摂取していません。なるべく一日の摂取量を取れるようにしましょう。

年齢   男性  女性  耐用上限量
1~2   400  400    -
3~5   600  550    -
6~7   600  550    -
8~9   650  750    -
10~11  700  700    -
12~14  1000  800    -
15~17  800  650    -
18~29  800  650    2300
30~49  650  650    2300
50~69  700  650    2300
70以上  700  600    2300
(推薦量 mg/日)

これを参考にして一日の摂取量を超えれるように食事をとるようにしましょう!

次にカルシウムを多く含む食材と主なレシピを紹介します。
1.煮干し

カルシウム含有量
(mg/100g)
 2200

カルシウムがある食材のなかで最もカルシウム量が多く含まれています。
煮干しのみで一日の摂取量を取るには厳しいですが、いろいろな食材とうまく組み合わせて一日の摂取量を多くとれるようにしましょう。
【丸ごと煮干しと青菜のスープ】

材料
・煮干し 25g
・小松菜 2ワ(600g)
・米のとぎ汁 カップ6+1/2
*または水。ざっと汚れを洗い流したあと、よくといでぬかが出た状態のものを使う
・にんにく (すりおろす) 小さじ1
・粉とうがらし 少々
*もしあれば
・塩
・みそ
・ごま油
・しょうゆ

手順
① 煮干しをバットに入れ、手で身をほぐしましょう。
【ここでポイント】
煮干しは手で少し身がくずれる程度に、荒くほぐします。こうする方がが食べやすく、味もよくしみ出ます。
② 鍋に熱湯を沸かし、塩を少々を入れ小松菜をサッとゆで、冷水にとる。約5~6cm長さに切り、その後水けを絞り取ってボウルに入れて50gの味噌であえます。
【ここでポイント】
先に、小松菜に味噌の味を十分に染み込ませておいてからスープに加える。
③ 鍋を火にかけてごま油大さじ1を入れます。①を加えて弱火で炒め、香りがたったらしょうゆ大さじ1/2をからめる。
④ 手順③に米のとぎ汁を入れ、沸騰したら出てきたアクを取り、2~3分間煮るましょう。
⑤ 手順④に②の小松菜を入れ、再び沸いたら味を一度確認し塩少々、おろしにんにくを加え、味を調えて火を止める。
【ここでポイント】
自分の好みでさらに煮込んでもよい。小松菜はしんなりしますが、優しくまろやかな味になります。
⑥ 器に盛り、粉とうがらしをふり完成です。
2.ひじき
カルシウム含有量
(mg/100g)
 1400

次にカルシウムが多い食材はひじきです。そしてひじきだけではカルシウムの吸収量が期待できません。そこでひじきと相性が良い食材は乾燥しいたけです。そこでこの二つを使ったレシピを紹介します。
mocharomatherapy

【乾燥しいたけとひじきの炊き込みご飯】

材料
・乾しいたけ 6枚
・米 2合
・乾燥ひじき 10g
・にんじん 1/2本
・昆布 1枚
・みつ葉 適宜

手順
① 乾燥しいたけは水でもどしそぎ切りにします。もどし汁を約180取っておいてください。
② ひじきはもどしておく。 にんじんは細かく粗みじん切りにします。
③ 米は洗っておき30分ほど浸水させます。水気を切り土鍋に入れます。
④手順①でとっておいたもどし汁約180、酒大さじ2、うす口しょうゆ大さじ1、塩小さじ1を加えて混ぜ、手順①と昆布をのせてふたをし、強火にかける。
⑤ 沸騰したら弱火にして13分炊き、火を止めて15分蒸らす。その後少し混ぜてみつ葉をのせ完成です。
3.油揚げ

カルシウム含有量
(mg/100g)

 300

3番目にカルシウムを多く含んではいないのですが、調理方法が簡単かつ美味しい料理がつくれるのでオススメです!
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【カルシウムたっぷり小松菜と油揚げのお浸し】

材料
・小松菜 1わ
・油揚げ1枚
・しらすお好きなだけ
調味料
●醤油大さじ 1/2~
●酒(タカラ料理のための清酒)大さじ1杯
●味醂 大さじ1杯

① 小松菜はシャキっと感が残るくらいで軽く茹でます。茹で上がったら冷水でゆすぎ、水分をしっかりとしぼったら約3cmくらいに切りボールかタッパーに入れておきます。
② 油揚げは熱湯をさっとかけ、余計な油を取る。ガスレンジで両面に軽く焦げ目がつく程度のに炙ります。グリルでも可。
③ 焦げ目をつけた油揚げは縦半分に切り約3mmくらいの細切りにする。
④ 小松菜の入った容器に刻んだ油揚げとしらすを入れて、上記記載●の調味料をいれ、軽く混ぜて完成です。
カルシウムが多く含まれているサプリメント

日本人の約60%の人がカルシウム不足になっています。どうしても一日の摂取量を超えるのが難しいカルシウムですが、そこでサプリメントの登場です。サプリメントでカルシウムをたくさんとることができます。しかし、取りすぎには注意してください。
マゼカル
名称:マゼカル
内容量:110g
価格:3300円(税抜)

スプーン1杯を料理に入れることでカルシウムが手軽に取ることが出来るサプリメント。粒が苦手な人でも料理に混ぜるだけでよいのでとっても取りやすくなっています。水に溶けやすくなっているので料理の変色なども気になりません!

出典: http://kokaken.com/calcium/post-1085/
カルシウム・マグネシウム・ 亜鉛・ビタミンD
名称:カルシウム・マグネシウム・ 亜鉛・ビタミンD
内容量:180粒(1日6粒 30日分)
価格:780円(税抜)

カルシウムとマグネシウムが一緒に入っており、カルシウムの活動を補助するビタミンDも入っているので食事のバランスが気になった方にお勧めのサプリメントです。しっかり表記を守って使用しましょう。

出典: http://www.the-seiyu.com/front/commodity/00000000/994946842635948/
食べる葉酸 カルシウム
名称:食べる葉酸 カルシウム
内容量:62g(1粒1g 1g×62)
価格:2000円(税抜)

一日のカルシウム摂取量を食事だけでとるのは難しいです。なのでこのサプリメントで不足しているカルシウムを補いましょう!たった2粒で一日の必要な摂取量を取ることが出来る優れものです。

出典: http://www.kenkoukazoku.co.jp/health/kaisoucalcium/
カルシウムを摂取するときの注意

カルシウムの過剰摂取はごく普通に食事をしていれば問題ありません。しかしサプリメントを使用する際には一日にいくら使っても良いのかをしっかりと把握したうえで使用してください。カルシウムを取りすぎてしまうと高カルシウム血症になる恐れがあります。
にぼし
先ほど紹介した「にぼし」ですが、カルシウの他にもいろんな栄養素が含まれており良いと思います。しかし、にぼしだけでカルシウムを取ろうとすると逆にカルシウムが不足してしまいます。なぜかというと煮干しには塩分が多いので、大量の煮干しを食べてしまうと塩分の取りすぎによりカルシウムが体外へと排出されてしまうからです。

なので、他の材料との組み合わせでカルシウムを多くそして美味しい料理を作ってください。
カルシウムは摂り続けることが大事
摂りすぎたらだめだからと言って途中でカルシウムを摂取するのはやめましょう。カルシウムは常に体内でし使われているので、取り続けることが大切です。子どもにはとくにしっかりとらせましょう!小さいころからカルシウムをしっかりとらせていると、最大骨量をどんどん増やし、大人になって骨粗しょう症などの病気にならないための体を作りましょう!
まとめ

いかがだったでしょうか?カルシウムは骨や歯だけでなく様々な場面で必要になってきます。一日の摂取量を取るのは大変ですが、それをしっかりと取ることで本当に丈夫な体になります。カルシウムを含む食材はまだまだあり、いろいろな調理法もあります。あなたの工夫でいろいろなカルシウムの摂取方が出来ますので頑張ってカルシウムを取り続きけましょう!