梅毒の初期症状に関するまとめです。性感染症のなかでもよく知られている病気が梅毒です。ただ、梅毒には症状があらわれたり落ちついたりと一定しないことから発見が遅れることもあるといいます。また初期の症状では自覚症状が乏しいともいわれます。そんな梅毒の早期発見に役立つ初期症状についてまとめました。

1,156,495views 0
初期の症状がみえない梅毒は女性の間で急増中!?
症状をみせずに体を蝕(むしば)む梅毒の潜伏期間とは?

梅毒と言うと、昭和の昔に流行った「性病」のようなイメージを、ある年齢層以上の方は持っていらっしゃるかも知れません。しかし、梅毒は性交渉の多様化による現代の事情に合わせた法律の改正によって、現在では性病でなく「性感染症」の一つとして数えられており、しかも最近は若い人の間でも感染が見られるということなのです。

昔は有効な治療法がなくて、不治の病と思われていましたが、いまでは抗生物質の登場もあって、梅毒はそれほど怖い病気だと思っていない人もいるかもしれません。ただ、梅毒は長い時間をかけて少しずつ症状を進めていく病気であるといわれています。

梅毒に感染すると、そのまますぐに特徴となる症状がみられるわけではないといいます。感染してしばらくは症状がみられない潜伏期間(せんぷくきかん)といわれるものがあるのが梅毒の特徴としてよくいわれています。潜伏期間とは病原菌がからだのなかにいるものの、症状をみせることがなく留まっている状態のことだといいます。

この最初にみられる潜伏期間は、だいたい3週間から6週間くらいだといわれています。つまり感染しても約1ヶ月くらいは症状がみられないようなのです。そして潜伏期間がおわるころから初期症状とよばれるものがみられるそうです。

なぜ若い人に感染が見られるかというと、性感染症に関する無知もあるのですが、この潜伏期間中は症状が現れないということも一つの原因となっています。自分が性感染症と知らないから、パートナーにもうつしてしまう訳です。

そして、自分に症状が現れた時に、自分だけが治療をしても、潜伏期間中のパートナーがいる訳です。治療を終えて治ったと思っていても、潜伏中のパートナーとの性交渉によってまた感染してしまいます。このような感染の仕方を「ピンポン感染」と呼んでいます。まるで卓球のように病気があっちに行ったりこっとに行ったりすることからこのような名前が付けられています。
国立感染症研究所|梅毒とは

臨床症状

梅毒は女性でも安心できない性感染症

梅毒の感染の数には性差があるといいます。一般に男性に多い感染症だといわれます。ただ、女性でも安心できないようです。ここにきて、感染が増えているといわれている梅毒ですが、最近になって女性で初期症状をうったえる方が増えているそうです。いまや梅毒の全体の約1割が女性だといいます。1年で30%近くの勢いで増えているといわれています。

今回は、「梅毒で特徴的な初期の症状」にフォーカスして、そして初期の症状からどのような症状に移っていくのか」「男性と女性でみられる初期症状のちがい」といった初期症状の周辺をふくめてまとめてみたいと思います。
大阪府/梅毒について

梅毒は過去の病気ではありません!患者報告数が女性で急増しています。

梅毒の初期症状とはいったい・・・

梅毒の症状は大きく4つの時期にわけられる

梅毒は、感染してから少しずつ時間を経て症状が進んでいくといわれています。経過にあわせて段階的に進行していくのも梅毒の特徴のようです。梅毒の症状は時間の経過とあわせて4つの時期に分けられているようです。それは、「第1期梅毒」「第2期梅毒」「第3期梅毒」「第4期梅毒」です。

このうち「第3期梅毒」「第4期梅毒」は、症状も全身にわたって広く・重くでるようです。しかし、医学の発展によって、最近ではみられることが少なくなってきているといわれています。
日本性感染症学会 性感染症 治療・診断ガイドライン 200

症状・診断

初期症状!男女のちがいは「発生部位」と「自覚症状」!?

梅毒の感染で、男性と女性という症状のちがいで目立つものはあまりいわれないようです。症状としては共通しているものも多いとされています。性差のちがいとしていわれているのは、感染する場所によるちがいがあるようです。男性と女性ではもっている性器が異なるので、初期症状があらわれる場所が異なっているとされます。

そして、「症状の程度やみられやすさ」がちがっているとされます。「同じ症状でも男性ではつよくみられて、女性では軽い」といったことや、「自覚症状が男性の方が女性よりつよい」といったことなどです。こういったことはみられるようです。
梅毒: 性感染症: メルクマニュアル 家庭版

症状

梅毒の初期症状を具体的に!
「第1期梅毒」にみられるという初期症状とは!?

「第1期梅毒」とは、「梅毒に感染して1週間から3ヶ月くらいの時期」といわれています。症状がみられない潜伏期間をすぎてから「症状ではじめる」時期だそうです。ここであらわれる症状が初期の症状といわれています。
国立感染症研究所|梅毒とは

臨床症状

1.「しこり」が感染した場所にできる

セックスなどの性行為によって梅毒に感染すると、「しこり」が感染した場所にできるのが特徴です。感染部位は男性であれば性器であったり、またオーラルセックスの場合は口にできることもあります。女性も同様で、大陰唇や小陰唇、膣と言った性器から、口、肛門にしこりができることもあります。

このしこりに関しては、人によって大きさはまちまちのようです。一般的には「だいたい小豆くらい」と表現されることが多いようです。少しの期間がたてば、そのまま落ちついてくるそうですが、中には「硬性下疳(こうせいげかん)」といって、炎症を起こしてしまうこともあるということです。梅毒の症状を調べると、この名前がよく出てきます。

このようなコリコリしたしこりが、特徴的な初期症状であるといいます。また、梅毒の初期症状として特徴的なのが、あまり疼痛をともなうことがないということです。そのため、梅毒に感染、または発症したとしても、大半の人が気がつかないということです。

この「しこり」や「潰瘍」のような症状は感染がおこった性器のあたりにみられるといわれ、男性ならば陰茎(ペニス)の周辺で、女性ならば、大陰唇・小陰唇(ヒダの部分)のあたりにあらわれるのだといいます。そのほかの部位として、くちびる、肛門、口のなか、のどなどにもみられることがあるようです。
梅毒: 性感染症: メルクマニュアル 家庭版

症状

2.しこりにつづいてみられる「太ももの付け根の腫れ」

梅毒の初期症状のもう一つの特徴は、やはり痛みをともなわない太ももの付け根の腫れが見られることです。リンパ節の部分に腫れが見られるのですが、痛みがないため梅毒の感染を疑うことがなく、「なんでか知らないけど太ももの付け根が腫れている」といった印象しか受けない人もいるといいます。

人によってもちがうようですが、この症状もしばらくすればおさまることが多いそうです。「しこり」にしても「太ももの付け根の腫れ」にしても時間とともに落ちついてしまうので、「治ったみたい」と思われて、梅毒であることを見過ごしてしまうことも少なくないようです。それでも病原菌がいるので、症状は少しずつ進行しているのだといいます。
国立感染症研究所|◆梅 毒

臨床症状

初期症状からつづいてみられる全身症状

「第2期梅毒」になると初期症状につづき、症状が全身にでてくる

「第2期梅毒」といわれる時期は、梅毒に感染してから感染してから3ヶ月から3年くらいの時期をいうようです。この時期になると梅毒が全身に広がっており、様々な症状が現れ始めます。
日本性感染症学会 性感染症 治療・診断ガイドライン 2008

第1期梅毒

1.かゆみのない赤色のブツブツが全身にでてくる

第2期梅毒になると、「バラ疹(しん)」と呼ばれる赤紫の発疹が全身に出てき始めます。梅毒の症状では、この赤いブツブツが特徴的な症状のひとつといわれています。このバラ疹が、からだ全体にあらわれるといいます。例えば、胸、お腹、背中、顔、そして首などです。大きさはまちまちだということです。

バラ疹が治ると、バラ疹より色が濃くて赤い小さなブツブツがあらわれるといいます。さわると硬い感じをうけることもあるそうです。これは「丘疹(きゅうしん)」とよばれるそうです。
梅毒: 性感染症: メルクマニュアル 家庭版

症状

2.白っぽく盛りあがり状の腫れ

先ほどの丘疹が性器や肛門、わきの下、汗をかきやすい場所に出るといわれます。そうなると、大きさ小豆の大きさよりも大きくなり、枝豆程度になってくるそうです。これは「扁平(へんぺい)コンジローマ」ており、梅毒に特徴的な症状のひとつのようです。
国立感染症研究所|◆梅 毒

臨床症状

3.乾燥した皮ふからフケのようなものが出てくる

梅毒のためにできた丘疹といわれるブツブツができると、そのあとが乾燥したようになるそうです。かいたりすると、フケのようなものがおちたりするといいます。これは手のひらや足の裏など、皮が厚い部分にみられるといいます。
日本性感染症学会 性感染症 治療・診断ガイドライン 2008

第1期梅毒

4.発熱をはじめとする全身症状がさまざま

ほかにも、この時期の梅毒にはさまざまな全身の症状があらわれるといいます。風邪やインフルエンザとよく似た症状が現れるのが特徴で、熱が出るだけでなく関節が痛んだりもします。
梅毒: 性感染症: メルクマニュアル 家庭版

症状

初期症状のあとの無症状に気をつける!?

梅毒に感染した初期のころに潜伏期間という症状があらわれない時期があるということをさきほど紹介しました。梅毒の潜伏期間は、初期症状がでるまえの時期以外にも、第1期あるいは第2期の間でみられるそうです。初期症状があり次の段階にステップするときに、いったん症状が落ちついて、「あたかも治った」かのようにみられる時期があるといわれているのには注意が必要です。

症状がみられないために、見過ごしたり、勘違いしたりして治療を行いわない可能性があるからです。こういったことを防ぐためには、やはり初期症状をおさえておいて、「なんか変だな」ということに気づけることが大切だといえそうです。
国立感染症研究所|◆梅 毒

臨床症状

初期症状についての画像や写真はひとつの参考程度に

梅毒でみられる初期症状には、しこりや潰瘍のような「硬性下疳(こうせいげかん)」とよばれるもの。胸やお腹、背中、顔、首などにあらわれるというバラ疹など、ちょっと文字をよんだだけではわかりづらいこともあると思います。そんなときに、インターネットを活用することもあるかもしれません。

「梅毒 初期症状 写真」あるいは「梅毒 初期症状 画像」などと検索するとたくさんの画像がでてきます。それでも、それをみて専門家でない人が判断するのは、やはりあぶないので、ひとつの参考程度にとどめておくのがよいといえます。しっかりした判断は病院やクリニックなどを受診し、医師に相談することが大切です。
初期症状があれば早めの受診を心がける
初期の段階で受診することは大切

治療が可能な性感染症といわれる梅毒ですが、いつでも治療できるということではないといえます。やはり早期に治療ができるということが治すことのポイントだといえそうです。初期にみられる症状について知識をもっておき、不快感や違和感などを感じたり、不安を感じたりしたら、すぐに受診することが大切です。

初期の段階で治療ができれば、それだけスムーズに治療も進む可能性が高いといわれます。初期の段階で症状を見逃さないように注意しておくことは、早期発見につながることからも大事なことだといえます。
梅毒 自宅で簡単性病検査・匿名検査もOK! 気になったらすぐふじメディカルの郵送検査

どんな病気なの?

まとめ

梅毒の初期症状に関するまとめでした。梅毒は薬による治療が行われるようになり、治る病気のひとつとして認識されています。しかし、それはやっぱり早期に発見できるようになったことが大きいのだと思います。

いくら治る病気だからといっても、症状を放っておいたり、見過ごしたりしてしまえば治療も長くなり、スムーズとはいかなくなるケースもあるのではないでしょうか。とくに梅毒は、症状があらわれない時期があったり、また初期症状があらわれても自覚症状が乏しかったりすることで、発見が遅くなることもあるそうです。

症状もあらわれたり途中で落ちおちついたりと一定していないことも注意が必要です。不快感や違和感、不安などがあれば、早いうちに医療機関に相談することがよいといえます。なにごともなければ、それはそれでうれしいことだと思います。